家族だけで頑張りすぎず、行政や専門家の支援を活用し、心身ともに健やかに介護を続けられる環境を整えましょう。
介護地獄 自滅型介護
介護地獄とは、家族だけで介護を抱え込み、心身ともに疲弊してしまう状況を指します。
特に介護保険サービスを利用しない場合、以下のようなリスクが高まります。
- 身体的負担の増大:排泄や移乗などの介助が重労働に
- 精神的ストレス:介護が長期化し、孤立やうつ状態に
- 経済的負担:介護離職や医療費の増加
では、どのようにすれば、この自滅型介護を避けられるのでしょうか?
介護保険サービスを利用しない家族が陥るワナ
- 「家族だから当然」と思い込む
家族が介護を担うのは当然と考え、外部の助けを拒否してしまうケースが多く見られます。
しかし、介護は長期戦です。
一人で抱え込めば、いずれ共倒れになってしまいます。 - 「まだ大丈夫」とサービス利用を先延ばしにする
介護保険サービスは「要介護認定」を受けることで利用できます。
しかし、申請を後回しにしてしまうと、いざ必要になったときに手続きに時間がかかり十分なサポートを受けられなくなります。 - 介護費用を過度に節約しようとする
「お金をかけずに自分たちでやろう」と考え、デイサービスや訪問介護を使わない。
そうすると、介護する者の負担が増大します。
結果的に体調を崩し、医療費や追加の介護費用が発生することもあります。 - 周囲に相談せず孤立する
介護を一人で抱え込むと、誰にも相談できず精神的に追い詰められます。
家族間のコミュニケーションが減り、家庭内のトラブルが増えることもあります。
介護地獄を避けるための具体的な対策
1. 早めに要介護認定を申請する
要介護認定は、申請から結果が出るまで約1ヶ月かかります。
まだ元気なうちから申請し、適切な介護サービスを利用できるように準備しましょう。
2. 介護保険サービスをフル活用する
訪問介護、デイサービス、ショートステイなど、利用できるサービスは積極的に活用しましょう。
介護する者の負担を軽減するために、プロの手を借りることは必要不可欠です。
3. 介護を「家族の仕事」と決めつけない
「家族が面倒を見るべき」という固定観念を捨て、外部の支援を受けることを前向きに考えましょう。
介護のプロに任せることで、家族の関係も良好に保てます。
4. 介護者自身の健康を優先する
介護する者が倒れてしまっては元も子もありません。
適度な休息、ストレス発散、健康管理を怠らないことが大切です。
家族や地域の支援を受け、無理のない介護を目指しましょう。
5. 介護者同士のつながりを作る
介護する者同士の交流は、精神的な支えになります。
自治体やNPOが運営する「介護者の会」やオンライン介護コミュニティに参加し、悩みを共有しましょう。
まとめ
介護保険サービスを利用しないことで、自滅型介護に陥るリスクは非常に高まります。
家族だけで頑張りすぎず、心身ともに健やかに介護を続けられる環境を整えましょう。
まずは、お住まいの地域の地域包括支援センターに相談し、利用できる介護サービスを確認してみてください。