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【お酒しか救いがない】と感じたときに知ってほしいこと 〜悪習慣から抜け出すために〜

関心事
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仕事のストレス、家庭の不安、将来への焦り…。

現代を生きる私たちにとって、心の負担は決して軽くありません。

そんな中で「お酒だけが救い」「飲んでいるときだけが楽」と感じる瞬間がある方もいるのではないでしょうか。

お酒は気持ちを和らげる反面、悪習慣や依存症という落とし穴も潜んでいます。

この記事では、「お酒しか救いがない」と感じたときに見つめ直してほしい心のサインや、お酒とのつきあい方、支援の方法についてお伝えします。

「お酒しか救いがない」と感じるときに起こる心のサインとは?

「今日も疲れた。せめてお酒くらい飲まなきゃやっていけない」

そんな思いが毎日のように浮かぶようなら、心が助けを求めているサインかもしれません。

お酒は一時的に不安やストレスを忘れさせてくれる存在です。

しかし、根本の問題は何も解決しておらず、気づかぬうちに飲む量や頻度が増えてしまうことがあります。

「飲まないと落ち着かない」「お酒を切らすとイライラする」

そうした感覚があるなら、心と体の両面で“依存”が始まっている可能性もあります。

知らず知らずに深まる…お酒の悪習慣に要注意!

毎晩の晩酌、週末の飲み会、家での一人飲み…。

「たまの楽しみ」と思っていても、次第に飲酒が習慣化し次第にコントロールが効かなくなることがあります。

たとえば、

  • 飲む量が徐々に増えている

  • 飲まないと眠れない

  • 飲んで失言や記憶喪失が増えてきた

こうした兆候は、生活の質(QOL)や人間関係、仕事にも悪影響を及ぼします。

アルコール依存症とは?ただの飲みすぎとの違い

アルコール依存症は「飲酒によって日常生活が著しく損なわれる状態」です。

単なる飲みすぎと違い「飲酒をやめようと思ってもやめられない

そして「身体的離脱症状(手の震え・発汗・吐き気など)」が出ることもあります。

以下のようなチェックで、自分の状態を振り返ってみましょう。

  • 飲酒の量や頻度が自分でコントロールできない

  • 飲酒のために予定や約束をキャンセルすることがある

  • 周囲に飲みすぎを指摘されたことがある

WHOによる診断ガイドライン

WHOの疾病分類「ICD」では、アルコールやドラッグなど「精神作用物質」の依存症候群について診断ガイドラインを定めています。

2020年現在適用されている「ICD-10」では、次の6項目のうち3項目があてはまれば依存症と診断です。

(ここではわかりやすいよう「物質」をアルコールに置きかえて説明しています)

強迫的飲酒欲求

飲みたいという強い欲求がわきおこる。

コントロール障害

飲酒の開始や終了、また飲酒量に関して、行動をコントロールするのが難しい。

離脱症状

飲酒を中止したり減量したときに、身体的離脱症状(手の震え・発汗・吐き気など)が出る。

こうした症状をやわらげたり避けたりするため飲酒する。

耐性

かつてと同じ量では酔わなくなり、酔うためにより多く飲む。

飲酒中心の生活

飲んでいる時間や酔いをさますための時間が増え、それ以外の楽しみや興味を無視するようになる。

有害な結果が起きても、やめられない

たとえば過度の飲酒による肝臓障害、抑うつ気分状態、認知機能障害など、明らかに有害な結果が起きているにもかかわらず、依然として飲酒する。

2022年から発効の「ICD-11」(日本での適用時期未定)では診断項目がコンパクトに集約され、下記3項目のうち2項目があてはまれば、依存症と診断します。

●コントロール障害

●飲酒中心の生活

●生理学的特性(離脱症状や耐性など)

該当する項目が多い場合は、医療機関へ相談しましょう。

減酒外来とは?お酒と上手に付き合うための第一歩

「いきなり禁酒は無理」

「飲む量を少しずつ減らせたらいいのに」

そんな方に注目されているのが「減酒外来」です。

減酒外来では、医師と相談しながら自分に合ったペースでお酒との距離を見直していくことができます。

薬やカウンセリングを併用しながら、「続けられる対策」を一緒に考えていきます。

受診先としては、精神科、心療内科、依存症専門外来などがあります。

まずは地域の保健所や医療相談窓口に問い合わせてみるのも良いでしょう。

支援を受ける勇気

「どうせ無理」「今さら変われない」と思っていた方が、減酒外来に通い始めたことで次第に生活リズムを取り戻し、自信をつけたという声もあります。

「医師に“できるところから始めましょう”と言われて、気持ちが楽になった」

「家族とちゃんと話せるようになった」

誰かに話すことで、自分を責める気持ちから少しずつ解放される方が多いのも特徴です。

お酒が生活を壊す前に…家族や周囲ができること

周囲ができる支援は、「無理にやめさせよう」とすることではなく、本人の気持ちに寄り添いながら“相談してもいい環境”をつくることです。

  • 飲み方に変化があったことをやさしく伝える

  • 一緒に医療機関の情報を調べてみる

  • 「あなたのことを心配している」と正直に伝える

専門機関に同行する、相談先を一緒に探すといったサポートも心強い後押しになります。

まとめ

お酒に頼る気持ちは、誰にでも起こりうる自然な反応です。

しかし、そこから「悪習慣」や「依存」に進むと、心身ともに疲弊してしまう可能性があります。

「やめなきゃ」と思うほど、自分を責めがちになりますが、解決の鍵は“ひとりで抱え込まないこと

減酒外来などの支援を活用しながら、自分のペースでお酒との付き合い方を見直していきましょう。

それは、自分らしく生きるための大切な一歩になるはずです。