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【老健(介護老人保健施設)とは?】メリット・デメリット、特養との違いを解説!

介護
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高齢の家族の介護を続ける中で「このままでいいのだろうか」「少し休める時間がほしい」と悩んでいませんか?

介護は家族だけで抱えるにはとても大きな負担です。

そんなとき頼れるのが「老健」、正式名称は介護老人保健施設です。

この記事では老健の特徴やメリット・デメリット、特養(特別養護老人ホーム)との違いをわかりやすく解説します。

介護施設選びの参考に、ぜひ最後までお読みください。

老健(介護老人保健施設)とは?

老健は、介護が必要な高齢者が在宅生活へ戻るためのリハビリを提供する施設です。

介護保険制度に基づく施設のひとつで、医師・看護師・リハビリスタッフ・介護職員がチームを組んで、入所者の身体機能の維持・向上を目指します。

病院のような「治療の場」ではなく、特養のような「終の住処」でもなく、あくまで在宅復帰を支援する中間施設という位置づけです。

老健は、正確には介護施設ではなく医療施設です。

老健のメリット

老健を利用することで得られる主なメリットは次の通りです。

医療ケアとリハビリがセットで受けられる

入所者には医師や看護師が常駐し、必要な医療管理(服薬、バイタル管理)やリハビリが提供されます。

在宅復帰を支援してくれる

家での生活を続けられるように、体力回復や生活動作訓練が行われ、家族向けの介護指導もあります。

待機期間が比較的短い

特養は数年待ちになることもありますが、老健は比較的早く入所できることが多いです。

ショートステイ(短期入所療養介護)の利用が可能

数日〜数週間の短期利用ができ、家族が休養を取れる時間を確保できます。

老健のデメリット・注意点

一方で、老健には次のようなデメリットや制約もあります。

長期入所が原則できない

老健は在宅復帰が前提の施設で、入所期間は通常3〜6か月。

更新できる場合もありますが、長期間の入所を期待すると「そろそろ退所を」と言われることがあります。

入所条件に制限がある

重度の認知症や医療依存度が高すぎる場合は、受け入れが難しいことがあります。

費用が高めになることも

特養より医療スタッフが充実している分、月額の負担は高めになる傾向があります。

老健では、入所中の医療は原則として介護保険で賄われ、医療保険は使えません。

医療費は施設側が負担します。

老健と特養・グループホームの違い

施設選びの際によく比較されるのが特養(特別養護老人ホーム)とグループホームです。

比較項目老健特養グループホーム
目的在宅復帰支援長期入所・終の住処認知症の方の共同生活
医療ケアあり(医師・看護師常駐)最低限提携医の往診程度
対象者要介護1以上(原則)要介護3以上認知症の方
待機期間比較的短い長い(数年待ちも)地域による

老健の入所条件と手続きの流れ

入所の流れは次の通りです。

  1. ケアマネジャー・地域包括支援センターに相談

  2. 希望施設の見学・面談

  3. 申し込み・書類提出(介護保険証、診療情報提供書など)

  4. 施設側の判定会議

  5. 入所決定・契約・入所日決定

見学時には、施設の雰囲気やスタッフの対応、リハビリ内容、費用の詳細をしっかり確認しましょう。

老健の費用と負担額の目安

老健の費用は、介護保険の自己負担(1〜3割)に加え、食費・居住費・日常生活費がかかります。

  • 月額目安:約8〜14万円程度

  • 収入や資産によって負担軽減制度(補足給付)が利用できる場合あり

実際の負担額は、所得区分や施設の種類(個室・多床室)によって変わるので、見積もりを必ず取りましょう。

老健利用の体験談・よくある質問(Q&A)

▶ 家族の声

「自宅ではリハビリが続けられず困っていましたが、老健に入って体力が戻り、笑顔が増えました。」

「短期入所で利用し、家族が休める時間ができたのが助かりました。」

▶ よくある質問

Q. 老健を退所した後はどうなる?

A. 在宅介護や訪問リハビリ、デイサービスに切り替えるケースが多いです。

Q. 面会はできる?

A. 基本的に可能ですが、感染症対策で制限がかかる場合があります。

老健を上手に活用するために

老健は、家族の負担を減らしつつ高齢者の在宅復帰を支える心強い施設です。

ただし、長期利用は難しいため、ケアマネジャーや相談員とよく話し合い、今後の生活プランを立てることが大切です。

迷ったときは一人で抱え込まず、地域包括支援センターや専門機関に相談してみましょう。

老健の選び方と見学チェックリスト|後悔しない施設選びのポイント

老健選びは家族にとって重要な決断

「どの老健に申し込めばいいの?」「見学のとき何を見ればいい?」

初めての介護施設選びは、わからないことだらけで不安がつきものです。

老健選びの基本ステップ

老健選びは次のステップで進めるとスムーズです。

1️⃣ ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談

現在の介護状況や家族の希望を整理し、どの施設が候補になりそうかアドバイスをもらいましょう。

2️⃣ 候補施設をリストアップする

家からの距離、専門リハビリの有無、費用感などを考慮し、2〜3施設をピックアップ。

3️⃣ 見学・面談の予約を取る

パンフレットやネットの情報だけではわからないことが多いので、必ず見学を予約。

4️⃣ 見学・面談で詳細を確認する

後述するチェックリストを活用して、自分たちに合う施設かどうか見極めましょう。

老健選びで重視したいポイント

施設選びでチェックすべき主なポイントは次の通りです。

立地・アクセス

自宅から通いやすいか。

家族が面会しやすいか。

医療体制

持病の管理や医療ケアがどこまで対応可能か。

リハビリ内容

理学療法・作業療法・言語療法など、必要なリハビリが受けられるか。

職員体制

スタッフの人数や雰囲気、対応の丁寧さ。

施設の雰囲気

明るさ、清潔感、入所者の表情や活動の様子。

費用と契約内容

月額費用、追加料金の有無、退所条件、更新のルール。

家族への情報提供・連携体制

定期的なカンファレンス(担当者会議)や相談のしやすさ。

実際の見学チェックリスト

以下のチェックリストを持参すると、見学の際に役立ちます。

✅ 施設・環境編

  • 施設内は清潔か、臭いは気にならないか。

  • 入所者の表情は穏やかか。

  • 共有スペースや居室は明るく広いか。

  • バリアフリー設計になっているか。

✅ 職員・ケア体制編

  • スタッフの挨拶や声かけが丁寧か。

  • 看護師やリハビリ職員は配置されているか。

  • 夜間の体制(看護師の有無)を確認。

  • 食事や入浴の回数・内容はどうか。

✅ リハビリ・活動編

  • どのようなリハビリプログラムがあるか。

  • 活動スケジュール(レクリエーションなど)は充実しているか。

  • 個別対応や家族指導は行っているか。

✅ 費用・契約編

  • 月額費用の内訳(介護保険負担、食費、居住費、雑費など)。

  • 入所時の一時金は必要か。

  • 退所の条件・時期、更新のルールは明確か。

✅ 家族への対応編

  • 面会や連絡のルール。

  • 定期的な状態報告や相談の機会。

  • 家族が関わるリハビリ・介護指導はあるか。

老健選びの注意点

見学時は複数施設を比較すること

1か所だけで決めず、最低でも2〜3施設を見比べると違いがよくわかります。

パンフレットや口コミだけに頼らない

現地に行って実際の雰囲気を感じ取ることが大事です。

職員への質問は遠慮せずする

「うるさい家族と思われるのでは…」と遠慮せず、納得できるまで質問しましょう。

まとめ:家族にとって最適な老健を選ぶために

老健は在宅復帰支援の重要なパートナーです。

しかし、施設によって特徴や強み、雰囲気は大きく異なります。

後悔しない選択をするために、

  • 家族の希望と条件を整理する

  • 情報を集め、複数の施設を見学する

  • 納得のいくまで話を聞く

この3つを大切にしてください。

迷ったときはケアマネジャーや地域包括支援センターに相談し、専門家のサポートを活用しましょう